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商品紹介

GIROのEmpire E70 KNITは可能性の靴である

投稿日:2018年01月6日

投稿者:いね

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ジロといえば、それまでBOAやマジックベルト一辺倒だったサイクリンシューズ業界に靴紐というクロージングスタイルで新しい波を起こしたパイオニア。ロード向けの靴といば今までレーシーな配色でいかにも真面目な出で立ちのものしかなかったなかで、あのEmpire ACCのカジュアルさは革新的なものでした。フィット感と軽さと見た目をハイレベルでまとめあげようとすると靴紐への回帰は自然な成り行きだったのかもしれません。でも紐スタイルでスニーカーライクな見た目とは言えど、まだエナメルっぽい独特の艶がカジュアルに振り切れなてなくて、まだ一線を超えれてない、という感想をもった人もいるやもしれません。

そこで今回新たに発売されたgiroの「EMPIRE E70 KNIT」。
まずはアッパーに使われているニット素材がこのシューズの象徴と言えるでしょう。Xnetic knitというサイクリングに特化した新技術を使っています。ニットというとセーターやニット帽のようなふわふわで柔らかい生地をイメージする方多いかもですけど、コシが強くて伸縮性はそこまで高くありません。
通気性はかなりのもの。この時期ですから足を入れるとすぐに冷気を感じます。夏場使っても蒸れるとということはほとんどないでしょう。

ほどよくスニーカーライク

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この独自ニットを採用することで見た目は驚くほど落ち着いたものなっています。シューレースとあいまって圧倒的スニーカー感。マイクロファイバーのような光沢がなく普通の靴と一緒に並べても違和感がない。これであればジーンズやハーパンといった普段着のとの相性もよさそうですし、ラファやカフェデュシクリストのようなファッション性の高いサイクルジャージとのシンクロ率も高いのではないでしょうか。
個人的には比較的カジュアルな服装でいくことが多いバイクパッキング。アウトドア系ロングライドとかでは出番は高くなりそうな予感。あとはグルメライドとかかなあ。ともかく単調だったサイクルウェアコーデに多くの方向性を持たせてくれる、可能性の靴といったところでしょうか。

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カラーは4色。どれもハイセンスなカラーリング。ストライプ柄とかは特にアウトドアと好相性な配色ですね。

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ソールはカーボンを仕様。EASTONのEC70を採用していて、剛性についてはacc、slxに比べると劣るといえどホビーユースであれば必要充分なかたさでしょう。もちろん交換可能のヒールパッドを採用。

参考までに43サイズの実測重量は251gでした。

 圧倒的フィット感

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実際試履した感想ですが、これはgiroシューズ全般に通ずるものですが、幅は少しせまめ。つま先部分は少し余裕をもって作られててちょっと指をうごかせる遊びくらい。この先端部分のボリューム感も他のgiro製品に多くみられる特長で、窮屈な感じがまったくありません。私の場合、指が太めで以前はいていたシマノシューズだと圧迫感が多少なりともあったのですが、giroのtechlaceにしてからストレスは大幅減。こっちの方が万人向けのような気がします。参考までに試履したサイズ は43でジャストでした。私は右足が左に比べて大きく42.5だと右のつま先が少し触れちゃいます。アシックスやアディダスは27.5を愛用しています。

アッパーはニット地ということで、適度に固さがあって頼りない感じはまったくなく、empire slxやtechlaceよりも固く感じるほど。アッパーの柔らかさが気になって様子見していていた方はご安心下さい。
そして靴紐特有のむらなく包み込んでくれる圧倒的フィット感は健在です。これは靴紐の一番のメリットですね。boaダイアルだと締め付けにどうしてもムラがでてしまいます。とくに内側(右足だと左側面)からの圧迫が強く、techlace履いていた当初はけっこう気になりました。慣れでどうにかなるレベルではありますが、techlace履いた後にこれをはくと自然な締め付け具合に「これこれ」となっちゃう。

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画像のようにほぼほぼ1枚布で構成されてる。これが均一で上質なフィット感を生み出す重要な要素になっている。

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足首周りのクッションはボリューム多めですが、結構硬めのスポンジなのか力を入れてもふにゃふにする感じはまったく感じられず、なかなかしっかりした感じ。ヒールカップもしっかりしていて試履した感じだとaccやtechlaceと比肩するレベル。カッチリ踵も保持してくれる感覚があります。実際使ってからだと評価は変わるかもしれませんが、かなり本格派のシューズという感想です。というか事前情報でハーフサイズが用意されていると聞いた段階でできる子なのかもという思っていたのですが、ここまではとは。見た目はカジュアル、中身は本気をここまで高いレベルで実現できていのは素直に賞賛。

MTB用のビンディングシューズを選択肢に加えるとお洒落でスニーカーと見分けがつかないようなものもありますが、フィット感も甘いし、ソールも柔らかく剛性不足をいなめず、なかなか眼鏡にかなうものが実際なかったりします。そこにこのempire knit。ニッチかもしれませんが、はまる人にははまる靴、ということになりましょうか。

神経質にならない靴

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もう一つニット素材からくるメリット、それはキズやすれが目立たないという点ではないでしょうか。エナメルっぽいアッパー素材にくらべると圧倒的に汚れが視認しづらいです。実際私もtechlace購入した当初はタイヤとのこすれが気になって使うたびにシューケアしていましたが、そういった手間がなくなる、気楽に扱えるというのは大きなアドバンテージになるだろうと思います。

可能性の靴

剛性をもとめて本格用途でつかうもよし、落ち着いた見た目が映える街中をクルージングするもよし、汚れが目立たいので練習用途で酷使してもよいし、バイクパッキングでも頑張れるなど幅広いニーズに応えてくれる可能性に満ちたシューズです。またフィット感や扱いがスニーカーの延長線にあるので、初めてビンディングシューズを使う方にも違和感なく扱うことができると思いますよ。40から43.5までハーフも含め各サイズ揃っています。ぜひ試履しにきてください。

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